2022.01.31
空間のレシピ No1

シリーズで空間について日頃思っている事をコラムに綴っていこうと思います。
「題して空間のレシピ」
空間を創るのは料理を作るのに似て、素材選びや素材の処理方法、素材同士の繋ぎ方、そして光の種類やその投射方法等で、印象を大きく変える事が可能です。
例を挙げて行くと、空間を特徴付ける為、壁に角処理を施す事があります。
角を丸くする下地材料が幾つも用意されていて、小さなアールから少し大きめのアール等選択可能。
壁の角を落とし丸くする事で、壁の破損を防いだり人あたりの良い使い易い空間になります。
壁の角が丸いと優しい感じに、そして照明も柔らかい3000ケルビン以下の暖かな光とすると更に優しい空間になります。そうして壁の素材や床の素材を光沢や反射の少ないマットな表面に仕上げると、空間の優しい特徴が強くなります。
床をカーペット敷きにするとか壁を薄い暖色系プラスター仕上げとするとかして壁と床、壁と天井の収まりに拘り空間に置かれるものまで統一感を出す事で優しい中にも「真行草」の風合いを持たせる事が出来、特徴ある優しいコンセプト空間を形成する事が可能です。

逆にシャープでクールな空間を形成しようとする場合は逆です。壁の角をピン角としてスポットライトのシャープな光を用いて、光と影を強調し光沢のある素材や光を反射するような素材を使う事で実現されます。車のショールーム等、商品を浮き上がらせ光るように見せたい場合に用いられます。
普通は、工事施工上の都合や材料や施工方法等の知識不足若しくはコスト制限により、拘る事を諦めざる得ない状況に直面するのが殆ど。
難しい問題から逃げ出し諦める理由を探すか、其れでも諦めずにできる方法を追求し続けるか。
そんな経験を経て成功例を繰り返す事がスキルに繋がるのでしょう。
何でも一緒ですね^ ^

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