2014.04.26
ミシュランガイド福岡佐賀版 考!

ミシュランガイドの福岡佐賀限定版が今年7月に出版される。
九州版でなく、長崎福岡でなく佐賀版なのだ。佐賀を知らない人たちは疑問に思うかもしれない。人口も少ない田舎佐賀になんでミシュランが調査に?と思うだろう。
答えは彼らが持つ情報にある。幕末、アメリカの使者ペリーは長崎へは入らず浦賀へ向った。長崎湾は佐賀藩により四郎島と伊王島に砲台が設置され、大型イージス艦に備えた軍備がなされていた。彼らはその情報を知っていたのだ。
佐賀にはかつて日本中が持っていた日本特有の原風景がまだ多く残っている。
また佐賀では、漢方薬で土壌改良した畑で作る糖度の高い有機野菜を京都に出荷している。それらは京野菜として消費されている。
呼子の烏賊や三瀬鶏、竹崎のカニそして佐賀牛は有名なところだ。
柿や苺、キュウイ、マンゴー、葡萄、梨などそこらじゅうでブランド農産物が作られているが、殆ど地元佐賀では消費されていないのが現実である。
ワインコンクールで世界一になった日本酒、富久千代酒造「鍋島」が作られているのも佐賀なのだ。
そして古伊万里酒造や有田の宮の松など受賞歴のある佐賀のお酒は手に入りにくくなってる。

今、佐賀のような田舎街では、都市部や外国で修行した優秀な料理人が故郷へ戻り自分の店を開き、結果レベルの高い隠れ家的飲食店が増えている。
4年前に市内でテナントビルに携わったとき、そのビルに入られたショットバーのバーテンダーさんは、東京銀座のお店と佐賀の店をしばらく掛け持ちされてた。
昔だったらこちらへ来ることを都落ちと言われ、都で成功出きなかった敗者とされていた。現在は違っている。ライフスタイルへのこだわりで良い仕事をするため田舎暮らしをするのである。
現在では田舎で商売することの方が都市部で商売するより難しい時代だ。彼らは都市部からお客さんを呼んでいる。わざわざ田舎へ行ってまでも食したい店にしているのである。
日本人が忘れてかけている日本の素晴らしさは、佐賀のような田舎でこそ味わえるかもしれない。そこに人材も集まってきている。その忘れかけている日本の良さを食文化を通じてフランス人が嗅ぎつけたのだろう。
理屈はわかってないかもしれないが、何れにせよ日本文化の本質を嗅ぎつける彼らの臭覚には脱帽である。

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