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2023.09.09 小島先生の畳の本!
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先日、佐賀の道経会で公演して頂いた小島尚貴先生の著作。

「日本の未来は畳が拓く」早速購入し勉強させて頂きました。

最近、日本人ってなんだろうと考える事が良くあります。

唯単に日本は凄い素晴らしいと言うTV番組やそんな類の情報類、実は大嫌いで、まだベトナムやインドネシアの人達の方が謙虚で仕事も丁寧だし、横柄な職人紛いの日本人普通作業員より、よっぽど尊敬できると思うこの頃です。
そんな、ものづくりの現場に複数遭遇すると、嘗てのメイドインジャパンって何なのだろうと考えさせられます。

しかしながら、この本には畳を通しての日本文化に刻まれるDNAみたいな事がしっかり描かれてました。

畳は床材というだけで無く、畳の上での作法を作り出し、日本人の生活の在り方を格調高い品格あるものに導いて来た歴史が、此の畳にはあります。

実は私が所属するNPOまちづくり研究所で取組んでいた、歴史的建造物の延命プログラムで、山の中の農家の古民家をコミュニティ施設へと蘇らせるプロジェクトを行った経験があります。

建物はぼろぼろで、床は落ち、直ぐにでも崩壊しそうな田舎の山の中に在る一軒家。そんな家にも八畳の座敷が建物の中央にありました。其処を改修して元の姿に戻した時、身が清められるような緊張感に溢れる日本の格調高い座敷に巡り合いました。

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歴史的建造物延命プログラムで再生した七年庵の座敷

昔の日本には、鍵を掛けなくても隣人同士其々、安心して暮らせる文化環境の元となる、道徳心や礼儀や人に対する思い遣り等々、先人達によって日本人のDNAにしっかり刻まれていたのでしょう。

小島先生の言われるように、もしかすると畳がそんなDNAを蘇らせ、更に美しい日本文化を切り拓くように思いました。

そうなるよう応援したいです。小島先生ありがとう御座います!


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