2007.02.28
ものづくりと建築

建築の工事が分業化され本来造ると言う行為から、流通している部材を選び組立る作業に変ってきています。木造でいえば、基礎を施工後に、木を刻み骨組みを組立て、下地を組み屋根を仕上げ、内部や外部の下地を造り、内外装を仕上げる等の一連の作業があります。それらが分業化され職人さん達は、決められた部分だけをすれば良いようになりました。工務店もほとんどハウスメーカーさんと同じような組立住宅を販売することに近い状況の所も多くなりました。設計事務所も法的責任だけを負うだけの代願屋的な事務所も多いのです。建築設計事務所の本来は”ものづくりとしての建築空間づくり”を行なうべきだと思うのです。高度成長期に制定された一級建築士制度と実務者を増やす目的で行なわれて来た建築教育の弊害なのでしょう。利益効率だけを優先している建築士とそうではない理念思想を持っている建築士がいます。それらを見分けるのはエンドユーザーにゆだねられていて結局全て自己責任という状況なのです。