2022.11.26
マイブーム勇気を頂くリペア動画に感謝!

MacBookAirの電源が入らなくなりAppleサポートへ持ち込むものの、散々待たされた後に、此の機種はサポート期限切れているので修理は出来ませんと断られたのが昨年の10月の事。
捨てるのは忍び無く、AmazonでMacBook用ドライバーセットを購入して分解しました。
そうしたらバッテリーユニットが膨張し膨らみ駄目になってるだけで他は全く問題無いのです。
ヤフオクでバッテリーユニットが出品されてたので、同機種の物を購入して取替えると元通り正常に稼働。
バッテリーユニットが7000円程ドライバーが1500円程。合計一万円以下で修理出来ました。
そんな経験をしてるので、リペア動画に興味深々。
パソコンは勿論、モニターや大型TVから電子ピアノ、エレキギターから掃除機、オーディオ機器まで色んな沢山のリペア動画がYUTUBEにアップされています。
特にメカに疎い文系の人がアップされている動画は勇気を貰えます。
この頃の電子機器の基盤は全てユニット化されています。だから破損してる箇所を取替えるだけの作業。
回路や仕組み等の知識は不要なのです。殆どのパーツはヤフオク等で売ってます。
機械を分解すると電源スイッチ等の故障が割と多くてその辺りを元に戻すと復活しています。
運が良ければ其れだけですみます。
電子基盤のコンデンサーや抵抗が破損しているのは見て分かるので同じものをネットで入手し、ハンダコテ等の道具を使って外して取替えるだけで元に戻っていました。
此のマイブーム以前の事。
TVのリモコンが反応が悪くなり新しいものを入手しました。此れが結構高価なのです。
もっと早く気がつけば良かったのですが、リモコンスイッチ回路部分に酸化被膜が被り反応が悪くなっているだけの症状。
分解して激泡ガラスクリーナーで基盤部分を清掃すれば元に戻る事がわかりました。
電子機械の殆どは、ちょっとした不具合でも廃棄処分の運命ですね。とても悲しい事です。
多分、電子回路自体が壊れる事は殆どなく、基盤に取付けてある部品に何らかのダメージが加り故障してる事があるようです。
でもリペアを始めると、本来の目的を離れ、リペアが面白くなってしまいます。
という事で私も使わないジャンクMacBookAirを更にヤフオクで購入。
リペアして蘇ったMacBookAir、殆ど使って無いのに手元に2台もあります。
捨てる位なら分解してリペアに挑戦。
しかし家電大型TV等は危険を伴うようですので、くれぐれもご注意下さい!
まずは動画チェックからですね!^ ^

2022.09.17
コロナ対策用、ベンチになる待合室用チェア

定番、アルフデザインオリジナルのスタンダードチェアー。
幅450奥行き510で、横に三脚並べるとベンチになり人が横になれるようデザインされている
自由度の高いシンプルな作りで派手さはありませんが使い勝手の良いチェアーです。
今回も納入させて頂きます。^ ^

2022.03.31
iPhone13の実力について

先日入手したiPhone13。携帯の機種変更する前には撮影出来なかった景色が新しい機種では撮影出来た。
iPhone11でのナイトモード撮影では手振れが大きくまともには撮影出来なかった夜桜の景色です。

此れも三脚無し、素手で撮影したもの。恐るべしiPhone技術にあっぱれ!
素晴らしい環境を得ることができた事に感謝です。しかも殆ど出費無し。
とてもありがたいです^ ^/

2022.03.30
日本煉瓦史の研究本が来ました。

水野信太郎先生の著書、日本煉瓦史の研究が届きました。少し高価でしたが自分で調べる時間も知恵も無いので感謝して拝読させて頂きます。
それと赤煉瓦ネットワーク(舞鶴・横浜)物語。此れも有難く勉強させて頂きます。
日本の煉瓦の歴史はそのまま日本近代化の歴史だと思ってます。
15年ほど前に、縁あって所属するNPOで佐賀藩の近代化遺産に対し九州山口においての自力による近代化遺産トレイルとして、世界遺産構成資産登録推進の応援活動を行いました。
佐賀藩は、鎖国の江戸時代、日本で唯一開かれていた長崎港の警備担当をしてました。イギリスが中国へ仕掛けたアヘン戦争の情報を逸早く察知し危機感の中、欧州の産業革命技術をオランダを通じて入手しています。アジア植民地政策に躍起になっていた欧州から日本を守るため、これ迄の青銅砲から銑鉄製大砲造りを行ってます。東京御台場に設置された大砲は幕府からの発注で佐賀藩にて製造されたもの。
これまでの青銅砲での飛距離は精々数百メートルだったのが、銑鉄によるアームストロング砲だと2キロほどの飛距離。これだと、長崎港を取囲む硫黄島と対面する神の島(四郎ヶ島)に大砲を据えると長崎湾に入ったイージス艦を完全に包囲する事ができ、幕末にその体制を整えていたのです。
ロシアからイージス艦で長崎湾へ来たプチャーチンはその様子を見て尻尾巻いて逃げ帰ったと聞きます。だからペリーは長崎には来ませんでした。
銑鉄大砲の製造には、カラクリ儀右衛門の田中久重や舞鶴藩からスカウトした科学者の石黒直寛、中村奇輔らと共に佐野常民、伊藤玄朴ら佐賀藩の蘭学者や研究者達が大勢関わっています。銑鉄を鋳造するには1500℃以上の温度を安定させる反射炉が必須。佐賀藩は日本で最初に反射炉を築造しています。
反射炉には耐火煉瓦が欠かせません。
どうもその辺りから、煉瓦製造技術は伝わっているのではないかと思われます。佐賀は焼物では有名な土地柄で当時から耐火煉瓦を製作できる上り窯が有田にも志田にもあったようです。
PS.反射炉の耐火煉瓦に関する論文は、国立化学博物館の鈴木一義先生が記されていました。感謝!
そう言えば私が今の仕事(建築設計監理業務)携わった頃、以前居た会社で聞いた話を思い出しました。市内にあった豊栄建設と言う建設会社の現場所長のHさんが、某小学校給食センターの建設現場から煉瓦がゴロゴロ出て来たと言われてた事がありました。当時、地域の歴史など、全く知らなかったので、もしHさんの所在など知る事が出来たら是非、聴いてみたいと思います。

2022.03.16
煉瓦の歴史に関する資料、所有してたの忘れてた!

凄いホンがありました。渋沢栄一氏の名前に辰野金吾氏の名前が在る明治35年の“煉瓦要説”
其れに市原さんの鉄鉱滓煉瓦の技術研究論文。両方とも私のデスク周囲の奥の奥に埋まっておりました^ ^;;

明治20年、埼玉県深谷市に渋沢栄一たちが設立した日本煉瓦製造株式会社。其処で東京駅や旧東宮御所などに用いられた煉瓦が製作されたようです。
煉瓦要説には其処での煉瓦製作のための技術が詳しく解説されてます。
其れから以前に頂いていました市原さんの研究論文は、
第一章 鉱滓煉瓦研究調査の概要と経過
第二章 非焼成煉瓦材とその歴史
第三章 鉱滓煉瓦の発明と八幡製鉄所への導入
など詳しく記されています。感謝、感謝!です。
勝手に紹介してすみません。じっくり勉強させて頂きます。ありがとうございます。
でも1850年に佐賀藩が造った築地反射炉に耐火煉瓦が使われてるとすると、其れはどうも有田の登窯で煉瓦を造ったらしく、果たしてその技術は何処からと疑問になります。佐賀藩が高島炭鉱開発の際に雇用した英国人技師モーリスさんから伝達されたと言う説より一昔以前の事。
多分、長崎港警護で佐賀藩が独自に入手してたオランダからの技術書「ロイク王立製鉄大砲鋳造‥‥」辺りからの情報を元に精錬方で研究が行われた成果に違いないと勝手に推測する訳です。
日本に於ける煉瓦の歴史が明らかになれば幸いです。只今、水野先生の煉瓦史の研究書、待ち!

2022.03.13
黒煉瓦考

佐賀の街並みには多く存在する煉瓦造の建物、そんな中に混じって黒煉瓦の渋い擁壁などが見られます。
此れらの煉瓦は、鉱滓煉瓦と思ってましたがどうも違うのも存在するらしいです。
写真は牛津町の牛尾神社境内、漆喰が剥がれイギリス積み黒煉瓦が剥き出しになった塀。
八幡製鉄の鉱滓煉瓦は佐賀にも入ってきているようですが、写真のものは載ってる瓦の表情からすると時代的にずっと前でしょうか‥‥?
牛尾神社のある牛津町は、絶頂期の杵島炭鉱で利用されていた六角川流域の住之江港からは近い場所に位置します。
住之江港もその当時は「佐賀の香港」と言われる程賑わった時期だと言います。
今では六角川に大量の土砂が堆積してしまい大型船は入れず、それが原因で毎年のように大洪水が起きてます。
海運事業ではその頃、九州の北半分でも、長崎港、博多港、門司港、若津港、百貫石港(三角港に移管)結ぶ北部九州汽船ネットワーク出来上がっていた時期と重なるようですので鉱滓煉瓦も充分考えられます。

煉瓦の歴史は日本近代化の歴史そのものと言われる程、近代化とは切り離せないようです。
佐賀藩による築地反射炉や多布施反射炉の技術は、そのまま耐火煉瓦製造技術に繋がります。
江戸後期佐賀藩は、煉瓦製造技術も銑鉄製造技術資料などの産業技術に関するノウハウは、職人から次の職人への言い伝えによるものとして、決して明文化しなかったようです。特許権が無い時代、命懸けで守った産業技術保護対策と聞きました。まだ日本に煉瓦製法技術が正式には伝わっていなかったとされる時代の事。
佐賀藩は反射炉を築造しているので煉瓦製造技術を独自に知ってた事になります。
鉱滓煉瓦に見た目は似て強度は劣る炭滓煉瓦と言うものがあります。
其れはボタと灰石炭に消石灰を混ぜ蒸して生成するらしいです。
写真の煉瓦は、その類に属する煉瓦の可能性があるかも知れません。
江戸後期、佐賀藩による科学技術研究所の精錬方では、独自に入手した欧州からの産業技術書を元に日本中から一流の技術者を招き、様々な研究及び発明が行われていた。そうすると様々な煉瓦製造技術も、もしかして‥‥!
歴史ロマンが膨らみます。(お世話になっているH先輩の影響)

2021.12.06
空飛ぶ自転車!化石燃焼からデジタル化への風

鈴木雄二氏の“多様性が日本を変える”の中で出てきた日本の失われた30年では、世界の流れを読み切れずデジタル化に踏み切れなかった日本が記されてた。
この頃は当たり前すぎて死後となりつつあるダウンサイジングと言う言葉。コンパクトな携帯電話やタブレット、小型パソコンが普及。情報家電のコストは安くなり私達の日常は目紛しく変わった。その変化は現在進行形で今も進む。変化に気が付きその恩恵を受けている人とそうで無い人とに世の中は大きく二分されている。
日常生活の中にGoogle、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftが切っても切れない程深く入り込んできた。GAFAM全部アメリカ企業。是等の企業には、田舎に住んでる私のプライベートな趣味趣向まで知られてしまってる。
新し物好きの私は、まだ高価だった出始めのドローンをAmazonで購入したものの、操縦が上手く出来ず倉庫に今も眠っている。近頃はもっと制御機能が繊細になり操縦も簡単の様子。
10年程前に地域の産業遺産を世界遺産登録推進活動にNPOにて参加する機会を頂き、地域の歴史に興味を持ち、日本近代化の歴史と地域の関わりについて向き合う事ができた。
“自力による近代化“、”積極的な西洋技術導入”、”国内外の石炭需要への対応”、“重工業化への転換“と言う4っ大きな柱が有り、私の住む佐賀は、藩主鍋島直政公が“自力による近代化”を逸早く推し進め、そして国が強くなる為の重工業化への転換を目指して来た。200年前、鍋島直正公は日本の行く末に危機感を持ちながら世の中の流れ、風がどの方向へと向かっているかを察知していた。
最近は、中国軍隊が尖閣諸島に毎日のように押し寄せて来る脅威や、ウイグル地区の人権弾圧情報を目にし、前回の衆議院選挙の際、将来の日本を案ずる事もあって此れからの日本の軍備をどうするべきかと、ネットで調べた。驚いた事に、此れからの軍備は、軍艦やミサイル、原子爆弾など重工業による破壊兵器だけで無く、通信情報技術にて敵国の電気通信網を麻痺させるスタンドオフ電子戦機開発が必須だと言う。敵国の破壊兵器を高度な技術で乗取るハッカー技術や、起動させない為の敵地停電技術と言うか、何も解らない素人にも頷けた。
日本の自動車産業がCO2削減やSDGsの流れから電気自動車へ大きくシフトしようとする世界の流れに対し危機感を覚えるのも確か。
しかし、どうして電気自動車化なのか?と言う疑問に対して、地球環境やSDGsとは関係ない所にも実は大きな理由が在るようだ。
最近のドローンのGPS搭載ジャイロセンサー技術に代表されるような、正確で瞬時に大きな負荷にも対応出来る制御技術が携帯電話みたいに、安価でお手軽で手元に欲しいと言う欲求。
道路なんか走らなくても空飛ぶ自転車(足)が有れば嬉しいとの単純な欲求に由来する、世の中の大きな流れは誰にも止められない。
化石燃料自動車から電気自動車化への移行と言うより、急激なフィジカルな負荷に瞬間的に対応出来る、便利で安全でそして安価な制御技術に由来する技術革新の流れから来ているのではないだろうか。化石燃料による燃焼機関エンジンだと突然の大きなフィジカル負荷に対し、駆動装置を瞬時に制御するのは技術的に限界があると思われるからだ。
生産国を支えて来た巨大工場と多くの人達から生み出されて来た自動車産業。ダウンサイジング化と細やかで瞬時に対応出来る制御技術により、携帯電話のようにもっと身近で簡単で便利な方向へと向かって行く大きな流れ。もしかしたら住宅業界や建設産業など他の産業にも波及し、此の流れは、誰も止められないような気がする。
しかし此れ、間違いなく日本には出来る技術。
政治主導が良いかどうかは別の話ですが、
失われた30年が今後も継続しないように祈りばかりです。

2021.09.30
建築物の価値!

以前当オフィスで15年程前に担当したマンションが建物ごと売却されたと聞きました。
人気があるマンションで何時も粗満室と言う事もあるのですが、其れが建設当時の請負金額よりも高い価格だったようです。
羨ましいですね!オーナーさんは設計が良いからと感謝されていたと言う事も聞きました。l
RC造の打ち放しのマンションで、コンクリートの混和剤は英国製で殆ど傷みの無い建物。
15年間収益が有って、投資額よりも大きなコストが戻って来たという事になります。土地の相場価格を割引いても建設コストを上回っている取引額。
良い仕事だった事を裏付ける話だった事をオフィスみんなで喜んでいます。感謝!

2021.04.05
家具組立工場内部!

この頃、タブレットの最初の画面に、内部に収められている過去の写真がランダムに現れてきます。
此れは2014年に完成した諸富にある家具組立工場ガルト様、内部写真です。
表示されてきたので懐かしいと思いアップしました。
株式会社GART
正面の壁色をカラシ色にしてステップの段をそのまま表しています。工場ですが素敵な感じになりました。
大空間の建物、良いですね!
今日は月曜日、4月第二週目、今日も良い1日になりますように^ ^

2020.11.08
美しい天井へと仕上げる!

此れは今年竣工したクリニックの天井。排煙窓やら換気扇などは天井ルーバーの内に納めて見えている天井や窓をスッキリさせています。
建物の天井って気にしない人もいるかも知れませんが、とても重要だとだと思います。
特に大きな建物だと視界に入って来る半分位は天井だったりします。

照明器具も光源も見え難くしているのでとても美しい天井に仕上がりました。
とは言っても自己満足の世界かも知れません。しかし普通に排煙窓や換気扇も設置していて、コストは掛けずに設計上の工夫を凝らした空間で美しく見えるようにしました。
綺麗だね!良いね!でも解らないだろうな〜!

2020.11.06
伝統的建築物の再生!

10年程前に再生した佐賀市富士町に在る古民家です。
築150年程の茅葺き屋根平屋の建物。
殆ど建物を丸裸にしての再生でした。

再生前の茅葺き屋根は、藁葺きに変わり錆だらけの鉄板屋根が被され中には狸の巣がありました。
勿論下地の竹組も虫にやられ全部取り替えて、茅葺き屋根も新しく葺き替えです。
再生後は奥の部屋の天井は造らず小屋裏をそのまま見せる様にしました。

山の中の古民家ながらも、奥の座敷は気品に溢れた空間です。このような建物再生から、
100年を超える以前の技術の高さと当時の建築の持つ品格など、現在では伝承されていない多くの建築技術に対する気付きを沢山学びました。
其れは現代の建築にも必要なもの!こんな気付きが今の私達の強みとなっています。

2020.11.01
願正寺納骨堂讃佛堂

2007年に竣工した願正寺様納骨堂です。
讃佛堂の正面に在る本堂は築400年の歴史的建造物。
この頃ある事で願正寺様に良く訪れますが、巷でこの納骨堂がちょっとした話題になっていました。

新しい納骨堂の形を提案して受け入れられた建物で、コンセプトは人が集う納骨堂。
本堂に続く境内の建物は明治時代に県議会会場としても使用された歴史的にも由緒ある建物です。
納骨堂の建物も未だに新築のような趣きで存在しております。感謝!

2020.08.05
市場経済社会の中で変貌してしまった建築業界

コロナ禍で先が見えない経済状況が続きます。それでも必要な建物は次々に造られます。
建築を造る建設業界は、ハウスメーカーや地場の工務店、地方ゼネコンから大手やスーパーゼネコン等、細く分類され数え切れない程の会社が存在します。
下請業者さん達を取り纏める総合建築業を営む建設会社はハウスメーカーも含め此処10年程で大きく変貌して来ました。
大きく言ってしまえば“ものづくり”の代表と思っていた建設会社さん達の多くが“ものづくり“をしなくなったと言っても過言ではありません。
住宅産業を例にすると、パナソニックグループは当初から彼らのカタログ一冊で住宅全てが完成すると言う巨大住宅建材メーカー。其れに対抗するよう衛生陶器のイナックスやトステムグループが2011年にLIXILと言う巨大メーカーを誕生させ、YKKやダイケングループも新しい建材グループメーカーを誕生させています。
地方の工務店でさえ、建具や家具を職人を使って自ら造作する事を止めメーカーから既製品の建具、家具を納入するようになりました。だから外壁も屋根も、玄関ドアも内部の建具も家具も全てが巨大メーカーからの納入なので何処の家も同じような外観で同じ様な塩ビシート印刷による内装住宅で溢れています。
建具も家具も本物の木材は使用されず、塩ビの印刷シートで覆われたもの。幾ら使い熟しても愛着も味わいもでない産業廃棄物と紙一重の工業製品です。
殆どの建設会社、工務店も大きな市場経済の“うねり”に呑み込まれ完全に“商社化”してしまっています。物をメーカーへ発注し建築現場に納めるのを見届けるだけ。一般作業員、時には納入業者が現場で取付迄行います。
現場監督さんは、物の納期と出金を管理し、ものに対するクレーム処理等は全て納入業者であるメーカーに負わせる仕組みです。現在監督さんの仕事はエンドユーザーにカタログを提示して「どれにしますか?」と尋ねて値段を決めるのが仕事。
私達のような一部の設計士は有能な職人さん達と一緒に、唯一無二の価値あるものづくりを志す者ですが、世の中の流れは確実に其れを許さない方向へと流れ、様々な優秀な職人さんも私達も要らない社会へと向かっていました。
ところがエンドユーザーも賢いはず。塩ビ印刷のフェイク建材が人の心を掴むはずも無く、単に金額が安いと言う造る側の欲から出て来るニーズは長く続くはずありません。
此れから必ず差別化の時代が訪れます。巨大建材メーカーにできない事が社会から必要とされるはず。コロナ禍で中国で作っていた建材もあてにできない時代。
私達の行うものづくりの仕事は決して消滅する事はありません!

2020.04.21
デジタルの塗り絵のような感覚で!

スタッフの仕事を在宅ワークに変え、私は静かになったオフィスにて!
現在進行中のクリニック待合室、当初のイメージスケッチです。
この時はモノトーンで色彩の強弱だけをイメージしていました。

スケッチではテクスチャーの感覚が表現できていないので、CGにて試行錯誤。
色々と試して最終的にはトラバーチンを貼ってみました。優しい感じの待合室を目指します。

仕上がりを待っている現状の姿です。
こんな風に、割と丁寧に慎重に創り上げて行きますので手間は掛かってるかも知れませんね!
人と接触せずに、籠もっての作業なのでこの時期には向いています。内装に関わるデジタル塗り絵の世界のようなもの。
きっと良い空間になると確信しています。

2020.04.13
階段は造り方で魅力的に!

写真は佐世保現場の階段室。
階段は建物の中でも魅力を出せる場所です。
以前非常勤やってた時、学生には良い建物を見分けるには階段とか天井を見れば分かるよって言ってました。
自分が手掛ける建物に愛情がある人だったら、建物の空間を上下に繋ぐ階段の構造は、誰もが使う場所でもあるので特に気を使う所。因みに踏面と蹴上の合計が45センチが普通の人には一番シックリと来る寸法だそうです。
また手摺の構造なども大事な所。楽なのは既製品のアルミ製品を書き込むと簡単ですがそれでは勿体無い。何時もスケッチをして図面に落とし造って頂きます。
この頃は二次製品の既製品の建築部位が沢山出回り、便利にはなったものの、建築行為が創る事から既製品を寄せ集めて組立てる作業へと変化しています。既製品の良い所は出来上がった際、何か問題があれば、既製品を提供したメーカーに保証させると言った責任転嫁が可能な事。
造る側にとっては天下の宝刀。殆どの工務店はものをゼロから創る事を拒むようになり、自ら創る楽しみや喜びを放棄してしまい単にビジネスとして割り切って仕事をする人の方が今では多いです。
私達のプロジェクトでは一緒にものづくりを楽しみましょうから始めています。

2019.01.21
今の時代に相応しい建築工法の再考!

インスタント工法による張りぼて安普請パビリオン建築を造らないためにどうすれば。
名建築である昭和初期迄に造られた建築(教会等)の殆どが湿式工法による左官職人の手仕事でした。
現在ではコストが高価になる人造石を磨き形を造る左官職人がいなくなりました。
本格的ネオゴシック様式建築を模した建物を計画したとしても、今では実現してくれる職人が居ないのが問題です。
FRP製モール材(装飾材)を接着剤等で貼り付け塗装で誤魔化す事くらいしかできません。
貼り付けたものは何れ剥がれるのです。建物の寿命を15年程度と設定するなら有りかも知れませんが、経年と共に時の流れを感じさせ雰囲気が良くなる建物にはなり得ない物でないと建ちにくい現在。
それは世の中の建築方法が、湿式工法から乾式工法へと変化し、建築手法の合理化が極端に進んでしまった事によります。
そうなってしまった原因を以下に示します。
1、コスト要因によるもの
人件費と建築資材、新建材の価格によるコスト競争。
2、リスク回避要因によるもの。
技術者の上手い下手の結果で発生する外壁の崩落やひび割れ等、欠陥建築のリスクを軽減する為、世の中の建物全てが左官技術者の手腕に頼らない現代建築手法(乾式工法による建築)へと向かってしまった。
3、建築現場での合理化要因(新素材と新工法)によるもの
人の手間を最小限に抑える新建材を利用した新しい工法(新技術)が次々に生まれた。
そんな理由で、二次製品による建材を多用する乾式建築工法での住宅や建物群で、日本中何処でも同じような建物が並ぶ安っぽい景色へと変貌しました。
魅力的な建築を創るためには今一度、原点回帰が必要なのかも知れません。
乾式工法の広がりにより欠陥建築の数は減少するも、その工法で造られた建物自体は、長寿命化に繋がっていないのも事実です。
足し算の建築から引き算の建築へ!理解され難いかもしれないけど、地方での建築活動での小さな挑戦をしています。

2018.12.09
市街地の中で雰囲気の良い場所創り!

テラスの在る光庭を取巻く様に配置された部屋はプライバシーに配慮された開放的な空間。

まだ植栽が入って無いですが、緑が光庭に入ります。

エレベーターホールの扉を開けると柔らかな空間が広がります。

まだ工事途中の写真ですが!今年最後に竣工のプロジェクトです。

2018.12.08
建設コストについてのショートメッセージ!

数年前から建設コストアップが顕著化していて、建築事務所での工事費概算書を作成するのに苦慮してます。
概算コストを出しても建設コストアップがそれに追従してくれないので、概算コスト自体嘘の情報となってしまう可能性が大きくなって来たからです。
私達の最近の実績では、名古屋、福岡、長崎、佐賀と各地でのプロジェクトで工事費の内容を精査させて頂いての印象は、建設工事費のネット価格(実勢価格)は建設業者によってもそんなに変わらないと言う結論です。
コンクリート型枠費用は以前4、5年前からすると粗倍の価格に跳ね上がっていて、何処の型枠屋さんにお願いしても絶対に下がる事が無い現実に、建設会社さんは嘆いておられます。コンクリート単価も鉄筋、鉄骨の価格も粗同様で、鉄骨の加工費等はトン数の少ない屋外階段では4倍から5倍の単価、本当話にならない程の値段。
結論は労務費を絶対に下げられ無い時代になってしまったという事です。
困った事に、その辺りの事情をご存知でない(積算根拠の知識の無い)御用聞き建築営業マンがいい加減な情報をクライアントさん達と共有してしまうと、とんでも無い事態(出口の見えない負のサイクル)に堕ちいってしまいます。
彼等は5年ほど昔の情報を元に下請けを叩けば建設コストが下がると勘違いも甚だしい事を平気で言って来られます。
建設コストは今後も確実に上昇し、当分下がる事はありません。むしろ働き方改革等で益々上昇するでしょう。
昨今では誰に仕事を頼むか分からない状況での複数の建設会社に対する工事入札よりも、何処の職人さんの誰にお願いする等の確実な情報で、特命工事でのコスト算出の方がコスト下がると言った事態が多く見受けられます。
安く安くと出て来たコストを疑う気持ちが、逆に建設コストを上昇させてしまう時代です。
坪なんぼで建物が建つと言った根拠のない幻想が、プロジェクトを頓挫させるか若しくはとんでもない廃棄物同然の建築物を産む結果になるか知れません。データ偽装に手抜き工事等、良心を問われるこの業界、道徳心の無い業者も有れば、鼻血も出ない程にコストをこぎろうとする施主も一方では居られます。
この業界で良い結果をもたらし、三方良しを実践するためには‥‥!
先ずは今の現況を把握して頂く事、そして現況に合わせた最大限の努力を行い、当然、物価上昇に見合うだけの効率化改善や報酬見直しも並行して行く事。そうして最も大事な事は其々の業界に於ける魅力発信の出来るモチベーションを持続する事でしょうか。
不安を抱えて事業そのものを魅力無いものにして行くよりも、夢の在る将来をみんなで目指せる方向を示す事が大切だと思うのです。

2018.11.04
本庄町に完成の森川耳鼻咽喉科、日新薬局、竣工写真

今日は快晴、写真日和で竣工写真撮影に半日費やしました。
上の写真は本庄で5日にオープンする日新薬局です。
敷地南側にお隣の大きな建物があるので建物が浮き立つように日没後の夕景写真を撮影しました。
写真に映っている人影はプロのカメラマンさんです。

ちょっと引いて、森川耳鼻咽喉科様建物と日新薬局さんが入った同じく夕景ショット。
私達の仕事が終わった後に残せるものは写真位しかないので、竣工写真には力が入ります。
ただ、iPhoneカメラなので感度と手振れの限界を感じながら撮影しました。

昼も晴れていて、この日だけで気がついたら80ショット撮ってたようでその内の何枚かアップしました。
その内にHPにもアップしたいと思います。プロカメラマンによる写真もその内上がってくるでしょうから楽しみです。

2018.10.16
柳川のマルホ店舗ギャラリー夜景

柳川で進行していたプロジェクトの夜景写真です。
内部天井は明るく見えるのに照明器具の光源が全く見え無いのが良いライティング手法。

内部もそうです。天井から光源は見えません。
光源が見えるとガラス全体に反射してしまい内観の感じ方が全く違ってきます。
本当凄いのですが、多分知らないと何処が凄くて何が良いのか悪いのか解らないのでしょうね。

照明の世界は奥深いです。
それにしてもこれらの写真はiPhoneで撮影したもの。広角写真もそうです。
iPhone恐るべし。
